トンネルや踏切を再現することでNゲージのジオラマに迫力を持たせる

Nゲージのジオラマ作りでありがちな失敗として平面的な質感になってしまう点が挙げられます。基本的な技術があればジオラマ作りは難しくありませんが、単に線路を敷いて周りにストラクチャーを置くだけでは迫力が足りません。お気に入りの車両を走らせるなら、景色に多様性を持たせることが何よりも重要と言えるでしょう。敷設した線路にアクセントを持たせる方法としてトンネルや踏切の設置があります。トンネルは車両が一時的に隠れるのでインパクトが強く、踏切は道路と交差させる形になるので市街地の景色を再現するのに効果的です。どちらも完成品が市販されているのでそのままジオラマに組み込むこともできますが、自作することでより魅力的な仕上がりにすることができます。
トンネルを自作する際は内部を走る車両が引っかからないように注意しなければいけません。また、トンネル内部で車両が脱線する可能性もあるので、手を入れるだけのスペースを作る必要があります。トンネル部分は着脱できるようにしておけば、走行中にアクシデントが発生しても速やかに対処できるので便利です。着脱部分の継ぎ目が目立たないように樹木やライケンなどで目隠しをするのがジオラマにリアルな質感を持たせる工夫になります。踏切を自作する場合は線路内の敷板のサイズに注意します。列車の車輪に引っかからないように、幅や厚さを慎重に調整することを忘れてはいけません。
遮断機や警報装置の自作は電子工作の知識が必要なので容易ではありませんが、それだけに完成した時の喜びはひとしおと言えるでしょう。手作りのジオラマの中を好みの列車が颯爽と走る様は非常に魅力的であり、Nゲージの楽しみ方の完成形と言っても過言ではありません。
